しっかり抱いて、下におろして、歩かせる
「厳父と慈母が親の真の姿」
昔から「厳父・慈母」と言って、この二つの言葉が示すように、厳しい父と優しい母と、本質の異なる両親があって家庭はうまく成り立っているのです。今のように、母親以上に甘い父親では両親の存在する意味がないではありませんか。
教育学博士 石井 勲先生の言葉より
父と母の役割について、漢字の成り立ちから考えてみましょう。
【父】という字は手に斧を持った形を表わした字です。電気もガスも石油もない昔は、木を使ったので木を切ることは欠かせない仕事でした。その仕事を先頭に立ってするのが父親でしたから"ちち"という意味を表わしました。それで斧のことを"フ"と言います。父の大事な道具だったからです。
【母】という字は"女"という字におっぱいのしるしをつけた字で、赤ちゃんにおっぱいを飲ませ育てる母親を表わしたものです。
さて、教育というとみなさんは何を思い浮かべますか。もしかしたら学校や塾での仕事であると思われる方もいらっしゃるかもしれません。本来は学校の仕事である以上に私たち親の仕事なのです。
【教】という字は父と子が交わるという字と手に鞭を持った"のぶん"とを組み合わせた字です。父がその生き方を我が子に見せ、子はその父の姿から生き方を学び取ることを表わしています。
【育】という字は子を逆さまにした形と肉でつくられた字で、"にく"がなまって"いく"と発音するようになりました。肉は食べ物の意味で、生まれた子どもに食べ物を与えて、これを養い育てることを表わしています。まさに母親の仕事を表わした字です。
昔から「しつかり抱いて、下におろして、歩かせる」と申します。
しっかり抱いて母子の愛着を形成することが対人関係能力を育みます。
下におろすことで、愛着から分離し自己を制御する能力を身につけます。歩かせることで
子どもは自立していきます。
愛着が慈母の母性的かかわり、分離が厳父の父性的かかわりといえます。
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